「遅かったね、フランソワーズ。心配したよ。迎えにいこうと思ってたところだったんだ」
「ごめんなさい！思ったより時間かかっちゃったわ。みんな、ただいま！この部屋、暖かいわね。コート着てると暑いくらいだわ」
「おおおおおおおおおおおおっ！！！！！」（大合唱）
「フ、フランソワーズ！！！！！（悲鳴）そ、その格好は・・・・」
「あ、早く帰らなきゃって焦ってたから、着替える時間がなかったの。実はね、友達からケーキの売り子さん頼まれちゃったの。ただ売るだけかと思ってたら、あなたはお店の前に出てお客さんを呼んで、って言うのよ。それでこの格好なの・・・あ、大丈夫よ。屋内だから寒くはないわ」
「いや・・・そういうことじゃなくて・・・」
「予約の受け付けってことでやってみたんだけど・・・みんな、ケーキ買わないで、『ちょっと写真いいですか？』とか『一緒に撮って』とか言うのよ。凄い人だかりで収拾がつかなくなっちゃったから、友達が『今日予約した人だけ、一緒に写真撮れます！！』なんて張り紙して・・・それからはどんどん予約が入ったの！そうね、カメラ少年が多かったわね。おじさまも結構いたわ。お客さん、殆ど男の人だった」
「なっ・・・！！（ピシッと怒りマーク１個）」
「下のアングルから撮る人が多くて困ったわ！ポーズとか、いろいろ注文つける人が多かったし。しまいにはケープとって下さいとか！もう嫌って言ったんだけど・・・。『３個以上予約した人の特典ってことで、お願い！』なんて友達が言うから・・・。今日だけのつもりだったんだけど、『君からケーキを渡してもらうんじゃなきゃ嫌だ！』ってお客さんが結構いて・・・また手伝わなきゃいけなくなっちゃったの」
「ななっ・・！！！（怒りマーク２個）じゃ・・・じゃあ、販売当日は僕も行くよ！！！そんな連中追い返してやる！！！」
「・・・俺も行こう」
えっ、と振り返るジョー。視線が思わず火花を散らす。
どうして君が、と冷たく言う前に、フランソワーズがにこっと笑った。
「有難う〜〜、ジョー、アルベルト♪♪２人が一緒なら心強いわ♪」
「あ、俺も！！」
張り切って手をあげ立ち上がるジェットに、ジョーとアルベルトは声をそろえて叫んだ。
「来なくていいっっ！！！」
「そりゃねえぜっ！！！絶対行くっ！！！」
男３人の睨み合いをバックに、ひとり安心して微笑むフランちゃんでした♪ |
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