何かが、ぷつんと音をたてて切れた。
がっくりと膝をつき、地面に手を叩きつけて､ジョーは呻いた。
「・・・ソワーズ・・・」
やがて訪れた夜の静寂。
夥しい数の骸に囲まれて、彼は身じろぎもせずに座り込んでいた。
夜は死者の時間。
闇の力で、身体を離れた魂が浮かび上がるかもしれない。
確かに彼女はここにいたのだ。自分達が倒すはずだった敵と一緒に。
（君を・・・このまま・・・この瓦礫の中に置き去りになどできない）
力を振り絞り、彼はようやく立ち上がった。
（こうなったら、一つ一つ調べてやる）
今、できることはそれしかない。
まるで墓を暴いているようだ、と思いながら、ジョーはひたすら亡骸を確認し続けた。
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