どんな絶望にも希望はある。そう思いたいわ。 　だって夜明けの来ない夜はないもの。 　――君はそう言って微笑んだ。 　ジョーは真っ直ぐに顔を上げ、太陽を見つめた。 　「必ず取り戻す」 　どんなことをしても、君を捜し出すから、とジョーは低い声で呟いた。 　僕は信じてる。だから・・・君も・・・。 　ジョーはゆっくりと立ち上がると、ドルフィン号に向かって歩き出した。 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第１６章　「有明の空」

Back　　　　　　　　 Novel