 すみません〜！今回はほんとに難航しました。何を書いていいのやら。あ、感動で胸がいっぱいで何を書いていいかわからない・・・というのとはちょっと違うんです。何というか、この平成版に１年契約で出演していた彼らが、途中いろいろあったというものの（彼らのせいではないんですが；；）、最後には見事な仕事を見せてくれて、やっと無事に戻ってきてホッとしてる。なんかそんな心境。うう、普通の視聴者（？）として素直に見られないなんて、なんて不幸なの。それに、やっぱりヨミだし。原作とは別物のアニメ、とは百も承知でいながら、やっぱり何か書こうとすると、原作をばしばし引き合いに出してしまうんですよね。未読の方、ごめんなさい。そもそも、その原作の位置付け。私の中にある彼らにとって、ヨミというのはそのキャラクター「形成過程」の最重要エピソード。なので、全然終わってないんですよ〜。ヨミでは。つまり、これが００９の終わりだと思っていないので、アニメを見ていても、なんか冷めてるというか、安心しちゃってるというか。そう、一番肝心な、根本のところで。なので、ごめんなさい〜！皆さんの感動に水をさすようで、申し訳ないんですけど、そんなんなんです、私。あ、でも４８話、すごくよかったと思います。だから書くことはいっぱいあるんです。でも・・・。００９の事実上の最終回ともいわれる原作「地下帝国ヨミ」篇のラスト。実際、００９をちゃんと終わらせるとしたら、あそこでしか出来なかったでしょう。石森先生もそのおつもりだった。でも、先生のチカラをもってしても、ヨミまででは彼らを描ききれなかった、というか、ヨミがあまりにすごいものを内包したエピソードだったために、結果的に彼らはその枠に収まりきらなくなってしまった。もちろん、外的にはファンの圧力だとか、アニメとのタイアップだとか、いろんな要素があって描き継がれた、という面も確かにあるのでしょうけれど。でも、その後の作品は、ヨミのあの最後があったからこそ、生まれるべくして生まれたものだと私は思います。「地下帝国ヨミ｣の流れ星のシーン。あれは、終わりであり、始まりである。（そして、そこで終わらせなかったから、００９はもう永遠に完結しない。）だからこそ、ヨミの前提なしに後期の作品だけを読んでしまうのは、とってももったいない（今回アニメ化されてしまったいくつかの後期エピソードが、不幸にもそれを立証している；；）ことだし、一方で、ぬるい蛇足だと言うむきもある後期の中短篇、これらを抜きにして００９たちの内面を語る、ということも、実はもう誰にも出来なくなっているんじゃないかと思います。そんな中で、あのヨミ篇を１年間のアニメのラストに持ってくる。これって、００９はあそこでしか終われないから、なんて安直な考えだけでは、ぜえええええったい手出ししてはいけない、すごく途方もないコトなんですよね。おまけに、後ろに「完結篇」がちらちらと控えてる。はっきりいって至難の業、というか、いばらの道になることは、目に見えてて。しかも、あの丸っこくて可愛くてカッコいい「あの時代の少年漫画の正義の味方の正統ヒーロー｣００９。ものすごくいいんですよね、原作ヨミ篇までの彼らって。どこかとぼけけてて、茶目っ気たっぷりで、それでいて凛々しくて、めっぽう強くて、優しくて哀しくて。でも―――たぶん、今、あの絵をあのままの性格でそのままアニメ化しても、残念ながら漫画を読むようには面白くはならない。画面に懐かしさには満ち溢れるでしょうけれど。たとえば・・・モノクロの００９、問答無用の強引さ（？）で私たちを納得させちゃうけれど、あれを今、懐かしさのフィルターを抜きにして、完全にリアルタイムのものとして見せられたらびっくりしてしまうだろう、というのに近いかも。もはや、私たちが絶対的な「正義の味方」の存在を、素直に受け入れられなくなってしまった今、やっぱりあのままの００９は無理なんです。今回、アニメのヨミ篇で削られてしまった００９（ジョー）のセリフ―――原作ではものすごく心に響いたのにカットされてしまったもの―――は、その点から言えば、かなり妥当だった。絶対的な（←ちょっと（かなり）語弊がありますが）正義の味方ではない００９のヨミ篇。それが、今回のアニメのヨミ篇だったから。 あ・・・さすがに、そろそろバレてきましたか？ここまでさんざん、冷めてるだとか何とか、長い前置きをうだうだ言ってきたのは、単なるカムフラージュだって。うう、バレたら仕方がない。でも、すごくすごく恥ずかしいんです；；まじめに４８話の感想を書くのが（涙）。もう誰にも何も言わずに、ひっそり自分の胸だけにしまっておきたい（赤面）。もともと、００９はそういう秘めやかなものだったので。でも、１話を見たときの喜びは、少しでも多くのみなさんと共有したいと心から思ったんですよ、ほんとに。ああ、そろそろ、腹をくくって取り掛かりますが（泣）、今回のは今までにまして支離滅裂です。うう、最後の最後まで（最後だから？）往生際が悪くてごめんなさい。 ボグートに無残に殺された五姉妹。ビーナの最後の呟き。｢あなたと、ここを出られたら・・・」何度、こんなことを繰り返せばいい？幸せな明日を信じて懸命に生きてきた者たち。その明日を手にすることなく、自分の腕の中で愛する者たちは死んでいく。それを目の当たりにしても、ただ抱きしめることしか出来ない自分は、なぜこんなにも無力なのか？アルベルトの絶望。そして怒り。それがボグートを倒した。 ヘレンの頭をそっと膝に抱くフランソワーズ。ともに闘ってきた仲間だからこそ、いっそう辛い別れ。だが、彼女らを弔う時間も与えず、魔人像は彼らに襲いかかる。破滅へのカウントダウン。ＢＧの大掛かりな罠にはまり、愚かな人間の世界は滅びるしかないのか？土壇場で目を覚ます００１。だが、彼らに残された時間は、わずかあと３０秒。脱出する術はない。 「終わりってことかよ。俺たちも、世界も」―――終わるなら。ここで最期を迎えなければならないのなら。そっとジョーに寄り添うフランソワーズ。黙ったまま、彼の手の中に自分の手をすべりこませ、心臓の鼓動を確かめるかのように、もう一方の手を胸に添えて。「フランソワーズ・・・」ハッとして彼女を見つめるジョー。でも彼女は自分にすがり付いて来たのではなかった。まっすぐに前を見つめる毅然とした美しい横顔。そしてその手のぬくもりがジョーに伝える。「死ぬ時は、一緒よ」という彼女の深い想いを。 あの時、彼女は言った。「怖いの。わからないけど・・・怖いのよ！」闘いの果てに、自分たちは未来を失うかもしれない。今まで幸せな未来を信じて闘ってきたけれど、もし、あなたがいなくなってしまったら・・・。『その時』｣が近づいてくる予感に、彼女は怯えていた。でも、実際に『その時』に直面した時、彼女はその運命にしっかりと向き合おうとしている。こうしてみんなと、あなたと一緒にその時を迎えるのなら、と。 だが、まだ終わらせるわけにはいかない。可能性がある限り。可能性を信じるから、未来は変えられる。 「００９、キミに、賭けたい」００１の言葉に、迷うことなく頷くジョー。そう。これが島村ジョーなのです。君が僕に何をさせようとしているのかはわからない。でも君を信じている。それで破滅が避けられるなら。僕に与えられた力で、闘いを終わりに出来るなら。 |
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