 僕は闘いを楽しんでいた。僕の中にも、闘いを求める気持ちが・・・ザッタンの催眠術にかけられ、００４に銃を向けた００９。その驚異的な強さに舌を巻く００４。 「感情を殺した００９があそこまで強いとはな。今までヤツの優しさが、その能力にブレーキをかけてたってわけだ」 ＢＧに捕らえられていた００６＆７＆８とギルモア博士は、覆面の女性に助けられる。アフロもまた、「未来」を信じて、本当の自由を手に入れるために闘おうとしていた。けれど、時すでに遅し。全てはボグートの手中に。姉妹達は捕らえられ、００４とビーナも捕らえられ、公開処刑されることになる。 「００４、あなたの名前を教えてくれない？お願い。何だかずっといっしょにいたような気がするのに、まだ本当の名前を知らなかったわ」 平成版での、名前に対するこだわり。１話の「どこに落ちたい？」のシーンでの００２のセリフにもありましたよね。「ナンバーで呼ぶならな」そして「仲間って言ったって・・・本名も知らない」同じジェットの４話での言葉。本当の名前。ジョーとフランソワーズ以外はお互いに名前で呼び合うことはしていない。（「張大人」は唯一の例外でしたよね）すべてはヨミ篇ラストのあのシーンのためとか。名前で呼び合えるのが、いよいよ最期を迎える覚悟をした時でなければならないなんて、悲しすぎる。ビーナとアルベルトも。ゼロゼロナンバーたちも。 ・・・え？えらく冷静に感想を書いてます？あはは♪いやあ、そりゃあびっくりしました。でも、今回は気の合うお友達と一緒に放送を見たせいでしょうか。ひえええ〜〜〜っ！って感じではあったんですが、「００９」という作品の中身そのもの解釈の問題ではないということで、まあ、こんなこともあるのかなと、さっさとあきらめちゃったというか、怒るという反応にはなりませんでした。もちろん悲しかったです。「００９」ってほんとに不運だなって。よりによって、こんなクライマックスに。でも、これまでも何度となくそういう不遇にさらされてきた不憫さが、いとおしくてたまらないんです。・・・なんて、何だか奇麗事言ってるみたいだから、ここ半年間で何度も叫びそうになった例の言葉をご披露しますね〜。ええ、正直、そう思いますもの。はい、こちらへどうぞ。アルさまが磔になってる十字架の傍らに、いつのまにかジェットやフランちゃんが立ってたり、先週のシーンが脈絡もなく混ざってたり、そりゃあもうびっくり仰天の連続でした。原作を読んでいなければ、さっぱりわけがわからない。いえいえ、原作を知っていてもわからなかったです。 その原作の「地下帝国ヨミ」。当然、アニメ以上に複雑なつくりになっていて、さらっと読み流してたりしたら、全然わけがわからなくなる。何だかわからないけど、混沌の渦の中にどんどん加速しながら巻き込まれて落ちていくような、そんな緊迫感が魅力のお話。こういうのって、何話もかけてゆっくり丁寧に話の筋を描いているだけでは、再現できない。次々とたたみかけるように襲ってくるエピソードの勢いを。だから、このヨミ篇をアニメ化するってすごく難しいだろうなと思っていました。でも、これをラストに持ってくるために、今まで本当にさまざまなものを犠牲にしてきたのですものね。今回のことで、全国のファンが悲鳴を上げるのも無理ないと私も思います。 |
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