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相手を傷つけると死んでしまう。だから戦えない。相手の痛みを、自分のことのように感じてしまうから。そんな異次元チャイルド達を戦いに目覚めさせる引き金は、恐怖。そう信じる００２は、脅したりすかしたりしながら、必死になって彼らに教えようとする。戦うことを。戦って、生き抜くことを。自らの悲しい記憶と重なるがゆえに、仲間達を唖然とさせるほどの強引さで。いや、彼らはあのスラムの子供たちとは違う。決定的に違う。信じられないほどの能力を持っている。十分「敵」を倒せるだけの強い力。なのになぜそれを使わない？そう思うからこそ、いっそうムキになって焦る００２が痛々しいです。 生きることは戦うこと。平成版のキャラクターで、そうきっぱりと言い切れるのは、彼だけのような気がします。００８は元々戦闘のプロ。けれど、それは志を同じくする者達と、共通の大きな目的のために戦う日々だった。００２は、「自分を救うために」、ずっと孤独に戦ってきたのでしょう。たぶん００２と同様少し感情的になって、彼を止めようとするフランソワーズとは、対照的な人生。だからこそ、原作の００４の役は００２が適任。００４は、００１１との戦いで引き金を引くことを躊躇してしまった瞬間に、この役を００２に譲ってしまったようなものですもの。 原作と比べるとかなりソフトな感じに仕上がったのは、やっぱリエピソードの順番によるところが大きいのでしょうね。００ナンバーたち自身が、仲間を失うような絶望的な戦いをまだ経験していないし、ＢＧは人間が存在する限り消して滅びないものであるということをはっきりと突きつけられる前の事件だから。それに原作のままだと、かなり衝撃的な内容です。特に子供達にとっては。「殺レ」の言葉が「攻撃」と言い換えられていたのも、仕方のないことだと思います。 |
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