「うわあ、絶好の海水浴日和だね！」 眩しい朝の光の中、あなたは一人ベランダに出て 子供のようにはしゃいだ声を上げている。 真っ白な星砂の海岸。 色とりどりの珊瑚礁と鮮やかな魚たち。 そして、空の果てまで続く蒼い蒼い海を 君にも見せてあげたい。 そう言って、あなたは私を連れてきてくれた。 昨夜は、銀盤のように神秘的に輝いていた海。 今、朝の光を浴びて、どんなにか蒼いだろう？ 私は、ベットからそっと身を起こすと 生まれたままの姿で、窓辺に立った。 「早速泳ごうか！・・・あ、でもその前にシャワーだね」 あっ！！あなたが戻ってきちゃったわ！ こっちを見ちゃ、ダメ！！ 慌ててカーテンに包まった私に あなたは暢気な声で尋ねた。 「何してるんだいフランソワーズ？ほら、一緒に行こうよ」 「いや」 「・・・？もしかして恥ずかしがってるとか？・・・今更、だろ」 あ！何するの？引っ張らないでよ！ 「ジョー、やめて！」 真っ赤になって慌てる私を、あなたは布ごと抱きしめた。 「引き剥がしちゃうぞ〜〜〜♪」 どうしたの、ジョー？ そんなにふざけるなんて、あなたじゃないみたい。 「いやあ！んもう、ジョーのＨ！！！先に行ってて！！」 両手で突き放そうとするのに、また強く抱きしめられる。 柔らかな微笑みと共に、軽く優しいキス。 「じゃ・・・早くおいで。待ってるから」 余裕たっぷりの背中に向かって、私は思いっきり甘く囁いた。 「・・・ばか」 ここは南の島。蒼い海の楽園。 夏の太陽が、いつもは不器用な恋人に 情熱の魔法をかける。 熱く、蕩けるように甘いバカンスは まだ始まったばかり・・・